金利値上げは5分5分
白川日銀総裁の講演から
世界経済は困難な時期に立ち向かっております。
景気減速の中にインフレ傾向の懸念が立ちはだかって、世界経済の過去10年の中で最も難しい時代に直面しております。
このような中にあって、日本銀行は経済分析を正確に伝達する役目に徹し日本経済の先行きについての考え方や金融政策の説明役割をしっかりやっていく所存であります。
日本経済はこのところ息の長い成長率を維持してきましたが、昨年の夏頃からアメリカのサブプライムや燃料、エレルギー資源の高騰に端を発した経済成長率低下が目立ってきました。
企業の収益の低下に伴い家庭部門にもその効果が現れてきましたが、深い低下にはならないものと思っております。
その理由として
① 世界経済のショックに対する日本経済の抵抗力が従来とは異なって強化されて来ていること。
② エネルギー資源やサブプライム問題に対する影響力は欧米よりも低いこと。
③ 経済成長率の向上維持は継続できると予想されること。
思われます。
世界的なインフレ傾向やサブプライム、エネルギー資源、食料問題は需要拡大に対する供給不足から来るファンダメンタルの面が多いと考えられるからでもあります。
経済先進国は低い経済成長率を維持してきましたが、最近の発展途上国や特に中国、ロシアの2桁台の成長率はインフレ懸念を増長させてきました。
今後、これらの発展途上国の経済成長率は多少低下するものと予想されます。
サブプライム問題からの国際金融資本経済の不安定な状態の処理はやがてその処理は終了しますが、更に最近は住宅ローン以外にも普及しての経済収縮の兆しが見られ、景気減速の下振れリスクが高くなっているので、物価の動向には注意が必要であります。
本年9月の物価指数は1,5%と15年振りの上昇率となりました。
変化の要因はエネルギー、燃料の高騰と見られておりますが、更には輸入物価や賃金の上昇もあります。 70年台の狂乱物価のときとは違い徐々に低下して行くものと考えられます。
しかし、6月の家庭アンケートによれば、90%の人たちは物価上昇をしていると言っております。 日本銀行の金融政策では量的緩和の変換がとられましたが、特に原材料の高騰に対しては一時的に金利を上げることも考えられます。
日本銀行ではインフレを監視する立場から適切な判断を下し、中央銀行としての役割を独立性を維持し、文書による公表をし、現状経済の説明責任を果たすつもりで
① 目的は物価安定
② 経済見通しは数値表現0~2%と時間ロスを1%中心値とし、毎月公表後の記者会見で説明をする。
③ 考え方は経済、物価上昇の判断、目的との整合性をとりながら把握する。
スタンスでおります。
最近の経済指針の発信方法として
① 委員会の多数決による公明性を維持する。
② 不確実性の説明も加える。
③ 行動原理として先行政策金利を公表し、時々の経済情勢に合わせた行動をとることにしております。
持続的経済成長を目標として掲げ、更なる経済情報発信の充実を図って行きたいと願っております。
それには
① 政策決定は内容を文書で公表し、
② 成長率、物価見通しについては4半期ごとの年4回公表することし、
経済展望レポートは参考資料とし経済見通しと不確実性について文書にて説明をするので参考にして戴きたいと思います。
講演後の質問に答えて。
足元の物価上昇面での金融政策で金利は上げるのか下げるのかとの質問に答えて。
世界の金融政策は上げ方向だが、日本の現状は維持の方向。 今後は景気と物価の双方の注意が必要でその比重は5:5で公表数字が1人歩きをしないよう注意をすると答えた。




























