石油の話から
『望まれるわが国のエネルギー政策』と題しての渡 文明新日本石油代表取締役の講演
講演は先ず、石油価格からの話からスタートしました。
石油価格は普通WTI (先物価格)とドバイの実勢価格との2本立てがある。
石油価格は先年8月下旬の75ドルの高値をつけてから下降し、今年1月18日には49,4ドルまで下落したが、今日、現在61,6ドルと推移している。
石油価格の構成は産油国の生産最低価格35ドルに生産性や設備によるコスト誤差±5ドルを加えた40ドル程度で、それに販売費や変動要因を加えたものがドバイ価格となる。
変動要因はイラクやナイジェリアの内乱等に見られた破壊した生産設備の回復遅れやイラン問題における政情不安や、アメリカ、ハリケーントラブルによる要因などによる価格変動が5~10ドル程度上乗せした他、 先物マネーゲームによる投資要因10ドルの上乗せをした価格55~60ドル程度が当分の価格推移であると思われる。
価格の構造サイド変化は需要変化と供給サイド構造変化に分けて分析しなければならないが、供給サイド構造変化については先ず、オペック国の割合の変化があり、現在は非オペック産油国が2/3までに増加したこと、非オペック国が設備投資を控えていること、オペック産油国がフル稼働しても全体の40~55%程度しか確保できないと言うことがある(2006年統計で供給合計が80,6の内オペック供給29,7、非オペック50,9百万バレル)。
また、産油国での人口の伸びが少なく生産コストが下がらないことや増産も一遍に増大できない事情もある。
現在、新規生産増加国のロシア、イランでは天然ガスのオペックを作るという計画も取り沙汰されている。
需要サイド構造変化には、中国の需要増の問題がある。
02~07年エネルギー需要伸び率のなかで、アメリカの1%に対して中国は9%にも及んでいる。
次に日本のエネルギー政策についてであるが、政府は2005年統計で石油エネルギー46%を2030年までに42%に、原子力エネルギーの11%を15%までに構造変化させ得るエネルギー供給見通しを立てている。
原子力は基幹電源として一定比率が必要であり、その他のエネルギーとして石油の供給安定性、環境適合性、経済性の観点によるベストミックスの追及が図られている。 わが国がとるべき進路は世界の62%の埋蔵量(7400億バレル)を誇る中東油産国との関係強化を図り、エネルギー供給源の確保を図り、アジア全体のエネルギー需要構造の改善に向けたイニシアテイブを発揮することである。
また、新国家エネルギー戦略で一次エネルギー石油比率を現状の50%から2030年までに40%まで下げる目標を掲げ、石油業界のCO2削減努力目標を10%減らす計画を実施中である。 また、バイオ燃料導入計画が閣議決定され2010年までに原油換算で50万KLとされた。 この導入に向けては2つの課題があり、
1つは実現可能な地に足のついた政策。
2つには消費者の安心、安全、公正を守る政策。
でこれらを評価のうえ、技術革新を促し、エネルギー資源の潜在的可能性を最大限引き出せるような制度とすべきであうと思う。
例えば、トウモロコシからのエタノール産出でトウモロコシの価格が上昇しメキシコから不満が続出したこと等の燃料と食料との競合を回避した政策を採らなければならないと思う。
現行のエネルギー法の体系は石油代替エネルギー法とエネルギー法の2つの実施法として進められており、使用燃料を消費段階で規制として図っている。 石油連盟ではエネルギー供給側の石油技術革新や有効活用の見地からの促進も引き出せるべく制度への行方に見守っている。


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