今日のことを明日に延ばすな
渡辺嘉美行政改革担当大臣の講演から
講演は公務員制度改革についての経緯から始められた。
公務員制度改革については、橋本内閣の時代から延々と議論を重ねて来ており、小泉政権時代に2回テーマに上がったが、郵政民営化が最優先という方針のため、実現しなかったと言う経緯がある。 今回は3回目でもあり、必ず実現をさせると言う強い意気込みで取り組んでいる。
焦点になるのは天下りの規制問題であり、役所の年功序列と関係のあるシステムの改革に取り組まなければならない。
現在の年功序列に基づくピラミット型組織の中では、早ければ、50代にもなれば、ポストが無くなるという現象がおきる。 そこで、早期退職勧励という名の肩たたきが行われ、同時に役所は、役所が持つ予算、権限を背景に『天下り先』を用意し、天下り先には要請ベースで退職者を斡旋すると言う、日本の役所でしか起こり得ない、極めて奇妙な風習がまかり通っていた。
他方で、私が担当している国家公務員のことで言えば、国家公務員という国の経営に携わる人々がやる気と情熱を持ち、士気とモチベーションを高く保持し得る改革を実現すべきでそれには、民間で行われている能力主義、実績主義の導入を図り、機能不全に陥りかけた日本の官僚機能を再生させるべきである。
公務員制度には1種から4種までのランクがあり、局長以上の高級官僚には1種のキャリア組以外はつくことができない。 唯一の例外に大蔵省石井印刷局長の話がある。 この人は所謂ノンキャリア組だが優れた印刷知識を持っており、例の偽札事件の印刷回避に顔にしわの無い聖徳太子から福沢諭吉の肖像画に変え偽札変造防止を図った。 当時キャリア出身の属議員の猛反対に会ったが、渡辺美智雄大臣が断行したという話である。
法律にはキャリアもノンキャリアも書いていないが、日本独特の慣習が残され、能力実践主義が阻害されている。
我々は役人のバッシングをやろうとしている訳ではない。 高い使命感をもって入ってきた若者が、途中でやる気を無くするような制度であってはならない。 縦割り行政をなくし、官と民を超えお互いに緊張感を持ち共通の価値観を持たないと世界に通用しない。安倍総理は喜怒哀楽を顔に出さない性格だが、改革断行の思いは決して小泉前総理に引けをとらない。 公務員制度は全体パッケージで官民交流の政府有識者懇談会で報告書を11月までに纏め上げる予定である。
行政改革担当大臣という立場は、やり方によっては安倍内閣の支持率を浮上させる重要なポジションにもなるので、運命共同体の安倍総理と共に、現状突破に力を注いでいく覚悟だ。
講演の後の質問に答えて
1.日本年金機構構想で5000人に上る社会保険庁での不正に関わっていた人間の採用はあるのかの質問に答えて。
職員の全員を指定席につけるが、プログラムの中での前提でどれだけの人間を民間に振り当てるかが、検討される。 今までのような出鱈目な民間委託はしない。
専用システムを使用すれば、省力化は十分できるので、具体的には決まっていないが、1万7000人の職員全部をそのまま、日本年金機構に渡すことは無い。
2.参議院選では何人の当選を見込まれているかの質問に対して。
後一週間の説得遊説効果にかかっている。 結構そこそこには行くと思う。
3.どんなに負けても安倍内閣の退陣は無いかの質問に答えて。
参議院選の結果で安倍総理が退陣をすることは無い。
衆議院の議会運営がにっちもさっちも行かなくなればどうにかするでしょうが、選挙に負ける前提での話はできない。
選挙の判断が何処にあったのか国民の怒りが何処にあったのかを分析して検討することになる。
政党が代わろうが代わらなかろうが年金制度は国民と表裏一体の関係にあるから、選挙の結果で進めていくべき問題ではない。


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