カクシャクと生きる
聖路加国際病院の日野原重明先生の「いかにすれば長生きができるのか」や、「長寿をカクシャクと生きるためのコツ、上手な生き方について」のお話です。
先生は今年96歳で現役の医師として日々、診療当られているほか、新聞のコラムや講演に全国を廻ってその長寿でのカクシャク振りを披露しています。
先生の経歴は京都の第三高等学校を経て1937年に京都帝国大学を卒業。 1941年に聖路加国際病院の内科医となり、内科医長、院長を歴任しました。 2005年には文化勲章を授与されています。
2007年現在同病院名誉院長であり、ユニセフの大使にも任命されています。
先生は変わったエピソードの持ち主で、よど号ハイジャック事件に遭遇した経験を持ちます。 日本初のハイジャック事件と言うこともあり、犯行グループが「この飛行機は我々がハイジャックした」という犯行声明に対し、「ハイジャック」と言う言葉の意味を知らなかった日本人乗客の為に自ら手を挙げ、「ハイジャックとは飛行機を乗っ取って乗客を人質にすることです」と機内で説明しました。
また、東京大空襲の際に満足な医療が出来なかった経験から、「過剰投資ではないか」と言う批判を抑えて、大災害や戦争の際にも機能出来る病棟として、聖路加国際病院の新病棟を平成4年に建設しました。 これが平成7年の地下鉄サリン事件の際に如何なく力を発揮しました。 そして当日、日野原先生の判断により、事件後直ちに全ての外来受診を休診にして被害者の受け入れを無制限に実施し、同病院は被害者治療の拠点となりました。 この時の顛末はNHKのドキュメンタリー番組『プロジェクトX~挑戦者たち~』でも取り上げられた。
演台に就かれた日野原先生は先ず、事務局の人を呼んで「この水壷は要りません。 それから演台も必要ありませんから一緒に片付けて下さい。 私は演台や椅子に座っての講演は眠くなってしまうから何時も下げさせて貰っています。」こう言うやり取りから講演は始まりました。
演題の「カクシャク」と言う字を書ける人が此処に何人おられることでしょうか。 また、意味も良く分からないことでしょう。 難しい字を書きますね。
しかし、簡単な意味なのです。おじいちゃんが、孫達と一緒に楽しく歌を歌う光景なのです。(矍鑠は辞書によると年を取っているのに丈夫で元気なこととある。 矍はおどろく・いさむ。 鑠はさかん。 で二つ合わせて年を取っても元気なさま。を言うとある)。
野口雨情の「シャボン玉の歌」を元気なおじちゃんが子供達と手をつないで歌うさまが生きがいになり、子供達にとっては教育になるので難しいことではありません。 私は「カクシャク」の意味をみんなとは逆に捉え、風邪を引いたら寝ない、ワクチンを打ったら風呂に入る。寝るときの姿勢は上向きではないでうつ伏せに寝る。 そうすることにより「いびき」はかかなくなるし腰痛もなくなり咳きも止まります。 私の基礎カロリーは1200カロリーですが、食事は1300カロリー取ることに決めております。 普通の老人の2/3程度のカロリーですがこれで十分です。 基礎カロリーより上回る100カロリー分は徹夜で原稿を書いたりする分にまわして
おります。 メタポリック症状とは新陳代謝も効かなくなるような食べ過ぎで起こる現象を言います。 つまり、自己コントロールが出来ないとき起こる現象です。
いま、私達は新老人の会を作って、日本から今年は中国、韓国、そして来年はフィリッピンやブラジルにまでその輪を広げようと頑張っております。老人達が自立し、世界の平和のため、自分を研究し、交流を図り、自然に感謝をし、その中によき生き方の普及を図る目標を掲げて活動を進めております。
人間は45歳までは遺伝子によって生きておりますが、45歳以上は環境に左右されて生きております。
「生きがい」とは健康や経済的問題のように言われますが64歳までは「生きる喜びや満足感」と言う人が多く、65歳以上は「他人や社会の役に立つ」と言う人が多くなっています。
そこで、生きがいについての11の法則があって、日常生活を肉体的精神的に健康で暮らす。記憶力が衰えないで暮らす。集中力が欠けない。独立した行動がとれる。ボランテァ等の社会活動ができる。新しいことに挑戦できる。逆境の中でも生きられる忍耐力を鍛える。自然界に生きる恩恵に感謝をする。等々で生きがいが無ければ「カクシャク」と生きられないことになる。
と言うことで「カクシャク」と生きるには、友達と言う環境の中で自ら生きがいを見つけることということになりました。
講演の後で「医者が患者を診るときの心得を問う」質問にたいして。
私は患者同じ椅子に座って患者の訴える物語をよく聞いております。つまり、患者とのコミニケイションを大事にしております。 そして、専門以外のことは自分の意見を添えて専門医に紹介をしています。
96歳の現役医師の重みある言葉でした。

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